多摩都市モノレール町田方面延伸Q&A―駅はどこにできる?いつ開業する?
多摩都市モノレールの町田方面延伸については、「駅はどこにできるのか」「いつ開業するのか」「ルートはもう決まったのか」といった質問が多く寄せられています。
町田方面延伸では、2021年12月に検討の基本となるルート案が選定されました。その後、多摩市と町田市による沿線まちづくりの検討、東京都による事業性や導入空間の検証、町田市による道路用地の先行取得など、具体化に向けた取り組みが進んでいます。
一方、2026年7月現在、正式なルート、駅の位置、駅名、開業時期、事業費などは決定していません。
ここでは、町田方面延伸について市民から寄せられやすい疑問をQ&A形式で整理します。
Q1.町田方面延伸は、どこからどこまで延びるのですか?
現在の多摩都市モノレールの終点である多摩センター駅から、町田駅方面まで延伸する計画です。
2021年に選定されたB案は、多摩センター駅と町田駅の間を結ぶ全長約16キロメートルのルートです。現在の開業区間も上北台駅から多摩センター駅まで約16キロメートルであるため、町田方面延伸が実現すれば、路線全体の規模は大きく広がることになります。(東京都都市整備局)
Q2.町田方面へのルートは、もう決まっているのですか?
正式には、まだ決まっていません。
東京都のルート検討委員会は2021年12月、複数のルート案を比較し、沿線の主要施設や住宅地を経由するB案を選定しました。ただし、これは今後の検討の基本となるルート案を選んだ段階であり、都市計画などによって正式なルートが決定されたわけではありません。
東京都は、まちづくりや収支採算性の検討結果によっては、A案やC案を改めて検討する可能性もあるとしています。2026年の東京都議会でも、町田方面延伸について「いまだルート決定には至っていない」と説明されています。(東京都都市整備局)
Q3.選定されたB案は、どのような地域を通るのですか?
B案は、多摩センター駅から小野路、野津田公園、図師、下小山田、小山田桜台、桜美林学園、町田市民病院、町田高校付近などを経て、町田駅方面へ向かう約16キロメートルのルートです。
住宅地だけでなく、学校、病院、スポーツ施設、団地など、市内の主要な施設や地域を広く結ぶことを重視したルートになっています。
Q4.駅ができる場所は決まっていますか?
駅の正確な位置は決まっていません。
公表されているルート図には、モノレールが通ると想定される地域や主要施設が示されていますが、駅の場所を正式に示したものではありません。
ルート図の線も概略的なものであり、道路の幅、地形、高低差、周辺の建物、交差点、既存の交通施設、用地取得の可能性などを調査したうえで、線形や駅位置を具体化していく必要があります。東京都の資料にも、ルート図はイメージであり、詳細は今後検討すると明記されています。(東京都都市整備局)
Q5.駅はいくつ設置される予定ですか?
町田方面延伸に設置される駅の数は、現時点では正式に決まっていません。
駅の数は、利用者の利便性だけでなく、所要時間、建設費、駅間距離、沿線人口、バスとの乗り継ぎ、駅周辺のまちづくりなどを踏まえて決められます。
インターネット上では具体的な駅数や仮称駅を記載した情報も見られますが、東京都や町田市が正式に決定した駅数・駅名ではありません。
Q6.野津田公園に駅はできますか?
選定されたB案は、野津田公園や町田GIONスタジアム周辺を経由するルートになっています。ただし、野津田公園のどこに駅を設置するのか、あるいは公園内ではなく周辺道路に設置するのかは決まっていません。
野津田公園周辺は、スポーツ施設へのアクセス改善だけでなく、バス、自動車、自転車などからモノレールへ乗り換える交通拠点としての役割も考えられます。具体的な駅位置や乗り継ぎ施設については、今後の検討事項です。(東京都都市整備局)
Q7.小山田桜台や桜美林学園の近くにも駅ができますか?
B案は、小山田桜台団地と桜美林学園付近を経由します。
東京都のルート比較では、これらの地域は一定の利用が見込まれる主要拠点として位置付けられました。ただし、団地内や学校前に駅を設置することが決定したわけではありません。
駅の位置によっては、周辺道路の整備、バス乗り場の再編、歩行者・自転車動線の改善なども必要になります。(東京都都市整備局)
Q8.町田市民病院や町田高校の近くにも駅ができますか?
公表されているB案は、町田市民病院と町田高校付近を通り、町田駅方面へ向かうルートです。
病院への交通利便性向上は、ルートを検討するうえで重視された要素の一つです。一方、病院の正面に駅が設置されるのか、近隣の道路上に設置されるのかといった詳細は決まっていません。(東京都都市整備局)
Q9.町田駅ではJR横浜線や小田急線に直接乗り換えられますか?
町田駅を終点とする方向で検討されていますが、モノレール町田駅の正確な位置や、JR横浜線・小田急線との乗り換え方法は決まっていません。
町田駅周辺にはJR町田駅と小田急町田駅があり、両駅の間にも一定の距離があります。モノレールの駅をどこに設置するかによって、乗り換えの利便性だけでなく、中心市街地の歩行者動線や駅前広場、バス乗り場、周辺道路の計画も変わります。
町田駅周辺では、モノレールの導入を見据えた駅周辺再整備や新たな都市機能の検討が進められていますが、駅位置は今後の重要な検討課題です。
Q10.多摩センター駅はどのように変わりますか?
多摩センター駅が町田方面延伸の起点になることは示されていますが、現在の駅をどのように改修するかは決まっていません。
延伸後の運行方法、ホームの使用方法、折り返し設備、駅周辺の歩行者動線、京王線・小田急線との乗り換え環境などについて、今後具体的な設計が必要になります。
多摩市では、モノレール延伸を見据え、多摩センター駅周辺の再整備や回遊性の向上を沿線まちづくりの施策に位置付けています。(多摩市公式サイト)
Q11.全区間が道路上の高架になるのですか?
全区間の構造は決まっていません。
都市モノレールは一般的に道路上の高架構造で整備されますが、町田方面の沿線には起伏の大きい地域があります。道路の高さや勾配だけでは通過が難しい場所では、トンネルや掘割などを組み合わせる可能性があります。
2026年の東京都議会答弁では、東京都が複数のルート案について、地形を考慮した線形やトンネル区間などを検討し、事業費を精査していることが示されています。(東京都議会)
Q12.いつ開業する予定ですか?
町田方面延伸の開業時期は決まっていません。
現時点では、「2030年代」「2040年代」といった具体的な開業目標も、東京都から正式には示されていません。
ルートと駅位置を固めた後も、都市計画手続き、環境影響評価、軌道事業に関する手続き、道路整備、用地取得、設計、工事などが必要です。そのため、現在の段階で正確な開業年を示すことはできません。
Q13.工事はもう始まっているのですか?
モノレール本体の建設工事は始まっていません。
町田市内では、将来のモノレール導入空間となる道路の整備や用地取得が進められていますが、これはモノレールの支柱や軌道桁、駅舎を建設する工事とは異なります。
町田方面延伸は、現在も事業化に向けた調査、ルート、線形、道路、事業費、需要、まちづくりなどを検討している段階です。(町田市)
Q14.町田市が道路用地を取得しているのは、延伸が決まったからですか?
道路用地の先行取得が始まったことは大きな前進ですが、モノレールの事業化やルート決定を意味するものではありません。
町田市は「町田方面延伸加速化プロジェクト」として、都立町田高校付近から芹ヶ谷公園付近までの町田都市計画道路3・3・36号線約1キロメートルについて、東京都が道路事業に着手する前に用地を先行取得しています。
将来、東京都が道路整備に着手した際に用地取得を円滑に進め、モノレールの導入空間を早期に確保することが目的です。(町田市)
Q15.建設費はいくらかかりますか?
町田方面延伸の現在の事業費は確定していません。
過去のルート比較では一定の条件に基づいて費用対効果が計算されましたが、現在は資材価格や人件費の上昇、道路整備、トンネルの有無、駅数、駅の構造などを踏まえた再検討が必要になっています。
東京都は2026年の都議会答弁で、複数のルート案について線形やトンネル区間を検討し、事業費を精査していると説明しています。現段階で過去の試算額を確定した建設費として扱うことはできません。(東京都議会)
Q16.なぜ箱根ケ崎方面より町田方面の方が遅れているのですか?
箱根ケ崎方面と町田方面では、現在の事業段階が大きく異なります。
箱根ケ崎方面延伸は、都市計画決定、軌道事業の特許、工事に関する認可など、建設に向けた法的手続きが進み、2030年代半ばの開業目標が示されています。
これに対して町田方面延伸は、基本となるルート案が選定された段階であり、正式なルート、駅位置、事業費、開業時期は未決定です。地形が複雑であることに加え、約16キロメートルと延伸距離が長く、多くの地域や施設を通るため、道路整備や沿線まちづくりを含めた幅広い調整が必要になります。(国土交通省)
Q17.多摩センター駅から町田駅まで何分で移動できますか?
延伸区間全体の正式な所要時間は公表されていません。
B案は、沿線の主要拠点を広く経由する約16キロメートルのルートであるため、A案やC案より速達性ではやや劣ると評価されました。その一方で、住宅地、学校、病院、スポーツ施設などを結び、多くの利用者を確保できる点が重視されています。
駅数や駅間距離、最高速度、途中駅での停車時間などが決まっていないため、現在の段階で所要時間を断定することはできません。(東京都都市整備局)
Q18.運賃はいくらになりますか?
運賃は決まっていません。
開業時の運賃は、建設費や運営費、既存区間との運賃体系、利用者数などを踏まえ、運行事業者が国の認可など必要な手続きを経て決定することになります。
現在示されているのはルートや事業性に関する検討であり、町田駅までの具体的な運賃を計算できる段階ではありません。
Q19.バス路線はどうなりますか?
具体的なバス路線の再編内容は決まっていません。
モノレールが開業した場合、すべてのバスが町田駅まで向かう形から、地域の駅や交通拠点でモノレールに乗り換える形へ、一部の路線が再編される可能性があります。
多摩市と町田市の沿線まちづくり構想では、バス路線の維持・発展、公共交通間の乗り継ぎ、自転車ネットワーク、交通拠点の整備などが課題として示されています。ただし、個別の路線の廃止や変更が決まったわけではありません。
Q20.これから何が決まれば、延伸が実現に近づくのですか?
今後の大きなポイントは、ルートと線形の具体化、駅位置の検討、道路などの導入空間の確保、需要予測と収支採算性の精査、事業費の算定、沿線まちづくりの具体化です。
その後、都市計画や環境影響評価、軌道事業に関する手続き、設計、用地取得、工事へと進んでいくことになります。
2026年現在、東京都は地形やトンネル区間を含む線形と事業費を検討し、多摩市と町田市は沿線まちづくりの具体化を進めています。町田市による道路用地の先行取得も始まっており、町田方面延伸は構想だけの段階から、事業化に必要な条件を一つずつ整える段階へ進んでいます。(東京都議会)
現時点で分かっていること、分かっていないこと
町田方面延伸について、現在は多摩センター駅から町田駅方面へ延伸すること、検討の基本としてB案が選定されていること、沿線まちづくりや道路用地の確保が進められていることまでは確認できます。
一方、正式なルート、駅の位置と数、駅名、町田駅での乗り換え方法、事業費、運賃、工事開始時期、開業時期は決まっていません。
「ルート案が選定されたこと」と「延伸事業が正式に決定したこと」は同じではありません。今後、東京都、町田市、多摩市、多摩都市モノレール株式会社などによる検討がどこまで具体化するかが重要になります。
※本記事は、2026年7月時点で東京都、町田市、多摩市、国土交通省などが公表している資料をもとに作成しています。
主な出典・参考資料
東京都都市整備局「多摩都市モノレール町田方面延伸 ルート検討委員会」(東京都都市整備局)
東京都議会「令和8年第1回定例会会議録 多摩都市モノレール町田方面延伸に関する質疑・答弁」(東京都議会)
町田市「多摩都市モノレール町田方面延伸促進パンフレット」(町田市)
町田市「多摩都市モノレール町田方面延伸加速化プロジェクト」(町田市)
多摩市・町田市「モノレール沿線まちづくり構想」(多摩市公式サイト)
国土交通省「多摩都市モノレールの路線延伸に向けた軌道事業特許」(国土交通省)


