環境影響評価とは
環境影響評価は、「環境アセスメント」とも呼ばれます。大規模な道路、鉄道、モノレール、建築物などを整備する前に、事業が周辺環境へどのような影響を与えるかを調査、予測、評価し、必要な環境保全策を計画へ反映する手続きです。

東京都の制度では、事業者が科学的な知見に基づいて環境への影響を調べ、その内容について都民や関係自治体から意見を聴きます。さらに専門家による審議を行い、客観的かつ公正な立場から環境への配慮が適切かを確認します。
対象となる項目は事業や地域によって異なります。モノレールでは、工事中や開業後の騒音・振動、日影、景観、電波障害、土壌、廃棄物、自然環境、文化財などが検討対象になることがあります。
一般的な流れでは、調査の項目や方法を示す調査計画書を作成し、現地調査を行います。その結果をもとに環境影響評価書案をまとめ、住民意見や関係自治体、専門家の意見を踏まえて内容を修正し、最終的な環境影響評価書を作成します。
環境影響評価は、事業を許可する制度ではありません。東京都も、直接事業の許認可を与えたり、事業の中止を命じたりする制度ではないと説明しています。事業を進める際に環境への影響をできる限り回避・低減し、適切な配慮を行わせる仕組みです。
環境影響評価を行ったからといって、「環境への影響が一切ない」ことを意味するわけでもありません。予測される影響を把握し、騒音対策、施工方法、工事時間、景観設計などの対策を具体化することが重要です。
また、すべての交通事業が同じ環境影響評価を行うとは限りません。事業規模や施設の種類によって、環境影響評価法、都道府県の条例、簡易な調査など、適用される制度が異なります。
環境影響評価は、計画を止めるか進めるかだけを判断するものではなく、環境への影響を調べ、より適切な事業計画へ改善するための手続きです。

